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楽しみがあるからかいつもなら退屈で長く感じる授業も今日は早く感じてもう気づけば放課後になっていた。
「真心~っ!早く行こっ!!」
頭の上に音符マークをつけた果歩がニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべ、スキップをしながら、こちらにやってくる。
なんか、小動物みたいでめちゃくちゃ可愛いっ……!
「はいはいっ!!今行く!!」
楽しそうにしている果歩を見て、あたしも気分が上がって自然と頬が緩む。
そして、いつもはベラベラと愚痴や果歩の恋バナをしながら、のろのろ、と歩きながら帰る道も今日はありえないぐらいのスピードでダッシュ。
やっと、辿り着いた寮の前にはたくさんの生徒が前に張り出されている紙を見て、
ため息をつく人もいれば、キャッキャッキャッ、と抱き合い喜ぶ人もいる中……。
あたしはなんとも言えないような顔で紙を見つめていた。