そのあとの学校生活ではあたしは一日中、ため息をつくか「班長嫌だ〜」しか言ってなかったと思う。



果歩も呆れたように「仕方ないでしょ〜、なっちゃったんだから」なんて言ってたけど、


元はと言えば、果歩が勝手にあたしを推薦したんだからね!?


これは今度遊んだ時にジュース奢ってもらわなきゃ。

金欠って言って泣いても絶対買ってもらうんだからね!


「ただいま〜」


“1008”と書かれた部屋に入り、ローファーをちゃんと綺麗に揃えて脱ぐ。


「おかえり」ぐらい言えないのか、有村くんよ。


それに、放課後にあった班長と副班長が
出席しなくちゃいけなかった会議にも出ずに
一人でそそくさと帰った彼。


用事があるなら行ってから帰ればいいのに。

そのくらい、あたしだって鬼じゃないから許すし。

でも、まあ何も言わずに帰ったのは100歩譲ってまだ許そう。