*
*
*
そのあとの学校生活ではあたしは一日中、ため息をつくか「班長嫌だ〜」しか言ってなかったと思う。
果歩も呆れたように「仕方ないでしょ〜、なっちゃったんだから」なんて言ってたけど、
元はと言えば、果歩が勝手にあたしを推薦したんだからね!?
これは今度遊んだ時にジュース奢ってもらわなきゃ。
金欠って言って泣いても絶対買ってもらうんだからね!
「ただいま〜」
“1008”と書かれた部屋に入り、ローファーをちゃんと綺麗に揃えて脱ぐ。
「おかえり」ぐらい言えないのか、有村くんよ。
それに、放課後にあった班長と副班長が
出席しなくちゃいけなかった会議にも出ずに
一人でそそくさと帰った彼。
用事があるなら行ってから帰ればいいのに。
そのくらい、あたしだって鬼じゃないから許すし。
でも、まあ何も言わずに帰ったのは100歩譲ってまだ許そう。



