「誰が班長する?」


金田くんの問いに果歩が「この中だと一番真心がしっかりしてると思う!」なんて恐ろしいことを言った。


やだ、やだ。


あたしは班長なんてしたくないんだけどーっ!



平凡に終えようと思ってたのに……そんな班長だなんてめんどくさい。


あっ、あたしまいてぃーのこと憎めない理由が少し分かった気がする。


それはあたしもめんどくさがり屋だからで少しだけ似てるからだ。


「おっ!じゃあ、水沢ちゃんやってくれるか?」


そんなキラキラした目で見つめないでよ。

ずるいなあ、金田くんって。
そんな目されたら断れないじゃん。

だから、あたしはしぶしぶ首を縦に振った。


でも、振った瞬間から後悔の波が押し寄せてくる。



あー……最悪だ。
あたしの自由な時間がどんどん消えていく……。

あたしも自分の時間がほしいのになあ。
って、今やあたしの部屋は有村くんに占領されてるんだった。