「お前が風呂に行けばいいだけの話だろ?」
「なっ…!わ、わかったわよ…!!」
あたしは手に持っていた本を机の上にバンッ、と置いてお風呂場までダッシュした。
な、なんなのよあれ…!!!
いつもは制服を着ているから分かんないけど、細身なくせにちゃんと筋肉は程よくついてるなんて……せこい男だ。
火照った顔をパタパタと仰ぎながら、胸を抑えてスゥー…ハァー、と深呼吸をしてドキドキを冷ます。
それにしても有村くんって変わった趣味してるよね。
お花柄のしおりだなんて……貰い物かなんか?
それしか、考えらんないよね。
まあ、あたしには関係ないしさっさとお風呂済ましちゃお~っと。



