「……っ」



しばらく、そのままでいたけどふぅちゃんから返答はない。



まさかの無視ですか。


ここでお得意の“有村スルー”発動しちゃいます?



人がせっかく告白したっていうのに。


無視はないよ、無視は。


せめて、何か言ってくれないとこっちの立場がない。



「無視とかひどいな〜」



抱きつくのをやめて、ふぅちゃんを早歩きで抜かす。


そっちから告白してきたくせに。


そんなこと思っていると、後ろから腕をグッと掴まれて腕の中に引き寄せられ、彼の腕の中にすっぽりと収まった。



な、なんじゃこりゃあ…!?



ば、バックハグ…!?ってそんなことはどうでも良くて。



鼻をくすぐるふぅちゃんのシャンプーの香りがあたしの頭を余計にクラクラさせる。



「俺のこと…大好きってマジ?」



その声は心なしか少し嬉しそうでいつもよりも言葉が弾んで聞こえる。