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『えーっと、皆さんにご報告があります』
次の日の朝の全校朝礼。
珍しく、教頭が舞台に上がり話し始めた。
その後ろには何故か智織先生が立っていて変な胸騒ぎがした。
もしかして…俺たちの関係がバレた?
生唾をゴクリ、と飲み込み胸をドキドキと高鳴らせながら教頭の話に耳を澄ます。
『丸橋先生がこの度ご結婚させることになり、妊娠三ヶ月であるということも分かりました。
そして急ではありますが、今日をもって退職されることとなりました。』
教頭の口から出てきた言葉たちに俺は思わず自分の耳を疑った。
俺の中でずっと積み上げられてきた何かがグランと一気に壊れたような…そんな気がした。
結婚ってなんだよ、妊娠って……
頭の中に昨日の光景がフラッシュバックされる。
そうか、昨日先生はあの男にプロポーズされたんだ。
その様子を不運にも俺は見てしまった。
あの男は浮気相手なんかじゃない。
俺が、先生の浮気相手だったんだ……。



