【真心side】
そして、ふぅちゃんが好きなことに気づいてから二日ほど経った。
気づけばもう季節は秋で10月に入ろうとしている。
もうすぐ、文化祭の時期だな〜…
今年は何するんだろう?
そんなことを思いながら、まいてぃーの口から出てくるテキトーな言葉たちを聞いてるフリしながら、
机に頬杖をついて、グラウンドをぼーっとした頭で眺める。
あーあ、早く部屋に帰りたいな。
あたしとふぅちゃんの距離は相変わらずで付き合ってもなければ友達と言えるかも分からない。
ふぅちゃんだって毎日甘いわけじゃないし、会話だってごくありふれたものだけだし。
「話は以上。気ぃつけて帰れよ」
やっと、まいてぃーの話が終わりスクールバックを肩にかけて、果歩と一緒に通い慣れた通学路を歩いて寮まで向かう。
「そういえば、真心。
最近、有村くんとはどうなの?」
「どうって…何も進展ないけど」
あたしだって、虚しくなるぐらいだよ。
もしかしてあたしがふぅちゃんのことの好きなのバレちゃった…??
だから、最近あたしに構ってこないの?
「えー!一緒に住んでるのに!?」
「そうなんだよね〜。ふぅちゃんってほんとにあたしのこと好きなのかな?」
もうそれすら、曖昧に思えてきた。
「え!?あんた有村くんに告白されてたの!?」
「あ…、言ってなかった?」
そういえば、あたし果歩と京香ちゃんにはふぅちゃんのことが好きだってことしか伝えてなかったような……?