何が不思議かって?
それは、あの本を何回も読み返してるからなんだよね。
それはもう何十回ぐらい。
本のページもめくりすぎてクシャクシャになっているし。
おまけにあの本以外読まないの。
他の本には目もくれないであのミステリー本だけをずっと読んでいる。
何か…理由でもあるのかな?
ふぅちゃんの隠された秘密があの本に。
どうせ聞いても答えてくれないだろうし。
仕方ない、自分から話してくれるのを待つしかないか。
ぼぅ、としていると果歩と京香ちゃんが仲良く登校してきた。
「真心!今日早いじゃん!どうしたの!?」
「あのね、二人とも…」
あたしは二人にケンケンを振ったこととふぅちゃんが好きなことを伝えた。
すると、二人は嬉しそうに「やっと、言ってくれたね」と二人で向かい合い微笑みあっていた。
やっぱり、二人とも気にしててくれてたんだなぁ。
「まあ、なんかあったらすぐに言ってきてね」
「私でよければ、力になるから!」
「うん!二人とも大好き!!」
普段は絶対にこんなこと恥ずかしくて言わないけど今日だけは……ね?



