……もう気づいてないフリはやめよう。
あたしはふぅちゃんが好きなんだ。
きっと、いつからかクールなのに優しい彼のことを好きになっていたんだ。
でも…まだ伝える勇気がでない。
人を好きになるなんて久しぶりの感覚すぎてどうしたらいいのか分からないし。
ゆっくり、ゆっくりでいいからこの気持ちを膨らませていつかふぅちゃんに思い切り伝えよう。
「…おい」
「え?」
さっきまでケンケンと二人きりだった教室に
学校へと登校してきた人たちがちらほらと増えてきた。
そんなときに聞き覚えのある人の声が聞こえてきてビックリして後ろを振り向いた。
そう、あたしに声をかけたのは無造作にセットされた髪型のふぅちゃん。



