ツンデレ王子と溺愛同居してみたら。





「……付き合ったらどうするの?」



あたし…何聞いてるんだろ。



素直に『付き合わないよ』って言えばいいのに。


なのに、どうしてこんなふぅちゃんを試すようなことを聞いてるのかな?



「そんなの……許さない」



その言葉にドクンッと胸が高鳴った。


絶対『勝手にすれば?』なんて言葉が返ってくると思ってたから。



「やだ。付き合うなよ…俺のそばにいて」



「ふ、ふぅちゃんはどうして…そう思うの?」



自分で言っときながら、口から心臓が出てきそうなぐらいバクバクと音を立てている。



しばらくの沈黙の後にふぅちゃんがゆっくりと口を開いた。



「そんなの決まってるだろ…」



「……え?」



その瞬間、あたしの体を引き寄せ、離れていた距離を一気に縮めてぎゅっと抱きしめた。



「お前のことが好きだから…」



一瞬、時が止まったようなそんな気がした。


あたしのことが好きだから……?


前からそんな感じはしてた。


予兆はあったのに実際に言われてみるとかなりヤバイ。