そして、挙句の果てにはズルズルと肩から下にズレてあたしの膝の上に頭を乗せた。
「ふ、ふ、ふぅちゃん!?」
そんなこと予想もしていなかったあたしの頭はプチパニック。
「真心、うるさい」
そんなあたしの様子なんて気にも留めないであっさり、と言葉を発するふぅちゃん。
「ふぅちゃんのせいでしょ!!」
呑気に本なんか読んでるけど、こっちはそんな状況じゃないんだからね…!!!
さっさと退いてよ!!
「ふっ…ドキドキしてんの?可愛い」
「か、か、可愛い…!?」
やっと、本を読むのをやめて机に置いたと思ったらそんなことを言って優しく目を細めて手を伸ばし、あたしの頬にそっと触れてくる。
それだけでもうあたしの心臓は忙しく動き出す。
鎮まれ…鎮まるんだ……あたしの心臓よ。
「頼むからそんな顔すんな。襲いたくなる」
「お、お、おそ…!?」
ふぅちゃんってば、まだ熱があるんじゃない…!?
じゃないと、おかしいって…!!!
ふぅちゃんはこんな甘いこと滅多に言わないもん!!
「あー、今日もどっかのバカのせいで疲れた…ってことで充電充電」
そんな声が聞こえてきたと思ったら、あたしの体はすっぽりとふぅちゃんの腕の中に収まった。



