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「で、で!!真心!何があったの!?」
放課後になり、京香ちゃんのオススメのカフェへとやって来て二分も経たないうちにテーブルに身を乗り出して果歩が尋ねてきた。
「果歩ちゃん、落ち着いて…!」
それを隣に座る京香ちゃんが指摘する。
あたしは二人の真正面に座っている。
「実は……」
あたしがふぅちゃんとの同居の理由を説明し、ちゃんと付き合っていることは否定した。
「えぇ!?じゃあ、あたしがこの前真心の部屋に行ったときも有村くんいたの!?」
「う、うん」
「なんで、その時に言ってくれなかったのよ!」
「だって…言ったらダメって理事長に言われたんだもん」
「なるほどね…だから、二人はあんなに仲良さそうだったんだね」
果歩は酷く驚いていたけど、京香ちゃんは冷静にフムフムと頷いていた。
「うん。でも、付き合ってないからね」
何を思ってふぅちゃんが付き合ってるだなんて嘘をついたのかは謎だけど。
「えぇー、もったない。
てか、真心さ井原くんにコクられたでしょ?」
「な、なんで知ってるの…!?」
あたし、言ってないよね!?
「そんなの真心ちゃんを見てれば分かるよ」
き、京香ちゃんまで…!!



