部屋に戻ると、また有村くんはソファを独占して本を読んでいた。
な、なによ、あれ……。
なんか、もう自分だけの部屋みたいに扱いやがって……。
こんな展開になるなら、隣が川上くんの方がまだマシで良かったよ……。
なんで、よりにもよってあたしなわけ?
マジでありえないんだけど。
しかも、秘密ですって?
果歩に愚痴すら言えないじゃないの……!!!
まあ、部屋は幸い二つあったからいいとして…。
若干、イライラしながら荷物を自分の部屋に持っていこうとキャリーケースをゴロゴロと引く。
「あのさ、うるさい」
視線は本に向けたままで彼は言った。
ムカつく……。
なんなの?
あんたは何様のつもりなのよ……!!
ここはあたしの部屋でもあるんだから!!!



