辺りはもう真っ暗で公園の近くの街頭がぽつぽつとつき始めた。
「おい…もういい加減帰ってこいよ」
地面を見つめていると、急に声が聞こえてきてハッとして顔を上げるとそこには少し息の切れたふぅちゃんが立っていた。
「なんで…」
「お前が帰ってこないから心配した」
心配…?
ふぅちゃんの口からそんな言葉が出てくるなんて思ってなくて驚きで固まっていると
また、上から声が降ってきた。
「何固まってんの?ほら、早く帰るぞ」
腕を掴まれ、ブランコから立ちあがらされてそのまま引っ張られていく。
「ねぇ、なんで迎えになんて来るの」
さっきはあんなに怒ってたくせに。
「だから、お前が心配だったって言ってんだろ。変なやつに襲われでもしたらどうするわけ?」
あたしのほうなんて見ずにただ真っ直ぐ前だけ見て話す。
「襲われなんてしないよ」
「そんなのわかんねぇよ。
何かあってからじゃ遅いんだよ。てか、そうなったら俺が耐えらんない」
なにそれ…どういうこと?
もう、頭がいっぱいいっぱいでわかんない。



