「え……ホント意味がわかんないんだけど」
なんでここが有村くんの部屋なの?
全然頭がこの状況についていかないんだけど……。
「番号、見間違えたんじゃねぇの?」
手には今朝読んでいた本を持っていて、備え付けられているソファに腰をかけている有村くん。
こんな状況なのによくそんなに落ち着いてられるよね……。
「あたしがそんな間違いするわけないじゃん……!」
これでも、目はいいんだからね……っ!
しかも、ちゃんとこの目で見たし……。
「……そうか?バカそうに見えるんだけど」
ば、バカ……!?
彼の視線は本へと向いているから余計にイライラする。
ちょっと、こっちぐらいに意識向いてもいいんじゃないですか~?
「し、失礼な……!こうなったら理事長室に行くしかない!!」
詳しいことを知っているのは学校のてっぺんである理事長しかいない……っ!!
そして、有村くんを追い出してあたしの部屋を取り戻すんだから……!
覚悟しといてよ!!有村くん!!