それを見た瞬間、何故かチクッと針で刺されたような痛みを胸に感じた。



これって……中学のときの元カノとかが書いたやつ?



どうりで、ふぅちゃんらしくないしおりだったわけだ。




「また、勝手に見てる」




ひょい、と上から手が伸びてきてあたしの持っていた本としおりはふぅちゃんに奪われた。




「ごめん、毎日読んでるからどこまで読んでるのかなって思って」




「ふーん…あっそ」




「あ、そうそう。現国でわかんない所あってさー…」




話を逸らそうとノートを開こうとしたら、急に視界がグラッ、と揺れた。




あたしは何故かカーペットの上に寝転んでいて、目の前にはふぅちゃんがあたしの顔の横に手をついて、真剣な瞳であたしを見つめていた。




な、なに…?この状況。



これって、テレビでよく見る床ドンってやつだよね?