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そして、時刻は16時。
あたしは自然と机の上に置いてあるふぅちゃんの本に手を伸ばしていた。
そういえば、この前も見たけどミステリーだったな。
テキトーにページを開くと、文字がぎっしり書かれていて目がチカチカする。
この本、結構分厚いし何回も読み返してる感じがするけど、ふぅちゃんどこまで読んでるのかな…?
ペラペラ〜、とページをめくっていくとしおりが挟まっているページで手を止めた。
このしおり…この前も挟んであって、ふぅちゃんには似ても似つかない柄だなって思ってたんだった。
改めて、しおりを手に取りじっくりと拝見する。
下の端っこに小さく可愛い字で“楓希♡”と書かれていた。