「子供だな」 前言撤回!やっぱりどこか腹立つ危険な奴だ。認識を改めよう。 「別に子供じゃないもん。そっちは何歳なのよ」 「ハタチ」 「3つも変わんないじゃん」 私がそう言うと、燐は笑った。 低い声がほんの少し高くなる。 「ルウ」 燐が呼ぶと、自分の名前じゃないような気がする。 「あー、あの子が探してた。お前の友達の」 「深雪でしょ。名前覚えなさいよ。でも、ありがとう。じゃあね」