「ルウコは夏休み、どうすんの?」 バイト中、修斗が聞いてきた。 修斗はずっと部活らしい。 もうすでに日焼けして真っ黒だけど、これからもっと黒くなるらしい。 棚を挟んで、二人でビデオを整理中。 「あー、私はいつもと変わらないかな。そんな行くところもないし」 「どこも行かないの?」 「うん。お金も無いしね」 私は手に持ったビデオを棚へ直しながら、修斗に言った。 どこか行くお金なんてないし、燐の隣にいれればそれでいいと思う。