「ルウ、久しぶりだな。相変わらずお綺麗で」



健斗は恭しく私に頭を垂れて、私の手の甲にキスをした。




「健斗も相変わらずだね。そんな調子じゃ深雪の心配事が増える一方だよ」





健斗のポリシーはいつも女の子には優しくすること、らしい。

良いとこでもあるけど、それがいつも深雪との喧嘩のきっかけだったりする。





「健斗!イケメンは?」


「あ、そうそう。こいつだよ」


深雪の言葉で思い出したのか、健斗はグループの後ろにいた男性を引っ張ってきた。




「燐だよ、燐!ほらこれ俺の彼女とその友達」


燐(リン)と呼ばれたその男性。




首にある蛇のタトゥーが印象的。

坊主で、冷たい瞳をしてると思った。





「佐伯燐(サエキ リン)。よろしく」



低音ボイスのぶっきらぼうな挨拶だったけど、深雪の目はハートマークに早変わり。