白川家のインターホンを鳴らすと、すぐにお母さんがでてきて、玄関に通された。 稲穂は固い顔をして、お母さんを凝視している。 お母さんはと言うと……、物凄い形相で稲穂を睨んでいる。 気まずい……。 リビングから顔を覗かせているお父さん達も、表情を強張らせて2人を見守っている。 重苦しい沈黙が流れ始めた時、それを破ったのは、 ____バッチン! お母さんの平手打ちだった。