思わず、変な声を上げてしまった。


「どうした?」


私の声に反応して、蒼太が振り返った。

でも、その顔をとても見ることなんて出来なかった。




私の糸に、同じ色の糸が絡まっている。


この糸は……、






蒼太、から……。










顔が熱くて、心臓は痛くて、繋がったままの手は汗ばんで、小刻みに震えた。


「稲穂……?」


心配そうな声で私を呼びながら、蒼太は私の顔を覗き込んだ。


けど、真っ赤になった私の顔を見て、何かを察したらしい蒼太は、にや、と悪戯な笑顔を浮かべた。


「……そうだったな。お見通しなんだよな」


小さくそう言うと、蒼太は長い指で私の顎をすくって、















私に、優しいキスをした。