「お前のせいでまた学年順位2位だぞ!しかも1位はまた1組!」
知らねぇし……。
適当に返事をして聞き流す。
毎回毎回うんざりだ、
そんなに勝ちたいなら、俺以外のやつの点数をあげればいい。
俺は興味ない。
ふんっ、と鼻を鳴らして朝霧の横をすり抜けると、腕を掴まれた。
「待てって言ってんだろ!最後まで聞け!」
俺は盛大にため息をついて、その手を振り払う。
朝霧の顔を見ると、心なしか傷付いたような表情をしていたけど、無視して教室を出た。
「聞いてあげればよかったのに~」
教室の外で壁に凭れて立っていた潤平が、ニヤニヤしながらそう言った。
そんな潤平を無視して通りすぎると、待ってよ~、って言いながら俺の横に並んだ。
「朝霧、絶対お前のこと好きだぜ?」
「へー」
「……興味ないのね」
呆れたように言う潤平を一瞥して、また鼻を鳴らした。


