「お前、飽き性だけど根はいい奴だもんな!やっぱ女はそーゆーとこも見てんのかもな」
「……いい奴じゃないけど」
俺よりお前の方がいい奴だと思うけど。
気さくで話しやすいし、男女関係なく優しいし。
そう言うと、潤平は頬を赤らめた。
「いやぁ、誉めるなよぉ!照れんじゃん!」
バシッと俺の肩を叩いて、わざとらしく体をくねらせる。
キモいからやめろ。
「ま、お前は気付いてないだけで、いいとこ一杯あるんだぜ?顔だけじゃなくてさ」
………ほらな、お前の方がいい奴じゃん。
***
中間テストが終わって、答案用紙が返ってきた。
点数を見て、またげんなりする。
全体的に、点数は45点くらい。
そんなに悪くはない。
でもクラスでの順位は、最下位から2番目。
なんでこんなに低いかというと、うちのクラスには勝負事に死ぬほど煩い奴がいるからだ。


