それから、謝ろうと何回か由紀の家に行ったけど、由紀の軽蔑するような顔を見たら、 また“別れよう”って言われそうで怖くて、無理矢理口をキスで塞いだ。 別れたくない。 手放したくないんだ。 由紀だけが、俺の希望だから。 夏休みに最後の日、久しぶりに由紀が俺の家に来た。 別れ話だ、そう思った。 取り敢えず家に入れよう。 そう思って由紀の手を引く。 でも由紀は必死に抵抗した。 それでも力ずくで中に引き入れようとした、その時。 もう、終わりなんだって、直感的に思った。