それからの記憶は曖昧だ。 気が付いたら由紀を組み敷いていて、俺の下で怯えた目をしながら、また由紀が涙を流していた。 謝らなきゃ、誤解を解かなきゃ。 そう思うのに、体が言うことを聞かなかった。 「……………ごめん、」 乱れた服を直して、一言呟くように言って、由紀の部屋を出た。 俺は最低だ。