恋の神様におまかせ♪





翌日。



やっぱり別れたくなくて、誤解を解くために由紀の家に来た。


インターホンを鳴らそうとしたとき、由紀の母さんが出てきて、中に入れてくれた。

仕事だから、って笑って走っていった由紀の母さんを笑顔で見送ると、2階の由紀の部屋に向かった。


ドアをノックしてみたけど、返事がない。

もう一回だけノックして、ドアを開く。


中にはいると、入って真正面にあるベットで、由紀が寝ていた。

足音をたてないようにそっと近付いて、由紀の寝顔を覗きこむ。


昨日あれからずっと泣いていたのか、目が赤く腫れてしまっている。

頬には、涙の白い筋が残っていた。


「……由紀……、」


囁きながら下瞼から頬にかけて、親指を走らせる。

ピクッと眉毛が動いたけど、起きる気配はない。