いつものように、隼人が入院してる病院を外から眺めて、数分して、家に向かって歩き出す。


隼人が入院してから二週間、これが日課になりつつあった。


隼人にあって、謝りたい。

でも、なんて言ったらいいのか分からなくて、結局会いに行けないまま、家に帰るんだ。



だって、謝ったって、許されることじゃない。


私が殺したようなものだ。

私は、殺人鬼だ。












「……由紀、ちゃん?」


帰ろう、と病院に背を向けた時、不意に後ろから声をかけられた。



「……稲穂ママ」