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「……そうか」
全部聞き終わって、一言そう呟く。
俺には少し突飛すぎて、頭がついていかなかった。
縁結びの神様とか、糸とか、縁切りとか。
そう言うのが実在するとは……知らなかった。
俺は胡座かいて、膝に肘をついて頬杖をする。
稲穂は終始三角座りのままで、時折嗚咽のせいで話せなくなりながらも、一生懸命に話してくれた。
俺は未だ理解が追い付いていないものの、顎を載せていた手で稲穂の頭を撫でる。
「話してくれてありがとな」
稲穂が罰を受けたいとかとか言ってた意味が、やっとわかった。
稲穂は、傷付けた友達に償いたくて自殺しようとしてたんだ。
………でも。


