洗い物はしたい、と言うので稲穂に洗い物を任せて、俺は朝干しておいた洗濯物を畳む。
昨日洗った稲穂の服が乾いたので、机に置く。
稲穂は今、俺の服を着てる。
稲穂は身長が低いからぶかぶかで、ただのTシャツがワンピースみたいになってる。
スウェットも、紐をかなりひいているから蝶々結びした糸が膝上まで垂れてるし。
裾を引きずるどころか、靴下みたいになってるし。
……付き合ってる彼女だったら襲ってしまってるくらい、可愛い。
でもそんなことしたら、家を出ていってしまうだろうし、俺は性犯罪者になって捕まってしまうし。
理性で衝動を押さえつけて、耐えるしかない。
「……終わったよ」
「ありがと」
捲っていた袖を下ろしながら言う稲穂に、洗濯物から顔をあげて笑いかけると、またほんのり赤い顔をする。
可愛いなこん畜生。


