「お疲れッス」 「お~、お疲れ蒼太」 「おつ~」 既に仕事に入っていた二人に軽く挨拶して、レジの奥の更衣室にはいる。 携帯を開いて時間を見ると、16時すぎ。 稲穂は大丈夫だろうか。 電話して確かめたいけど、あいつ携帯持ってないっぽいし、家電もない。 仕方ないから、さっさと終わらせて帰ろう……。 小さくため息をついて、少しの不安を抱きながら、制服に着替えて更衣室を後にした。