夏休みが終わる、二日前。


由紀ちゃんが泣きながら私の家に訪ねてきた。


部屋にあげると、由紀ちゃんは泣きながら事情を私に話してくれた。



前にみたときは綺麗な赤色だった糸は、いつの間にか赤黒い鎖に変わってしまっていた。





関係が良好なときや、悪くても特に問題がないときは、様々な色の糸が人と人とを繋いでる。

でも、暴力とか弱味を握られてるとか、離れたいのに理由があって離れられないと、糸が変形して鎖になることがある。


鎖になってしまうと、その二人はもう離れることができなくなる。



その鎖を断ち切れるのは、私たちだけ。