「な、何しにきたの……?」 警戒しながらそう聞くと、隼人はベットに手をついて、距離を詰めてきた。 「誤解を解きたくてさ。あいつは俺の――」 「もういい」 「……え?」 「別れるって言ったでしょ。今更弁解とか……しなくていい」 もういいんだ。 昨日半日泣きまくって吹っ切れた。 この世界には隼人じゃなくても、私を好きだって言ってくれる人は必ずいる。 隼人がいなきゃ死ぬって訳じゃない。 学校違うし家だって近所じゃないんだから、気まずくもならない。 もう、私に隼人は必要ない。