―――― ―――――― 誰かが、私を呼んでる。 お母さんたちが帰ってきたのかな……? 霞む目を開いて、お母さんを呼ぶ。 でも返事はない。 目を擦って、視界の端に写った人影に目を向ける。 その人影をクリアになった視界に入れた瞬間、目を見開いた。 「……は、隼人」 「……おはよ」 ガバッと体を起こして、ベットの側に座っていた隼人から限界まで離れる。 布団を抱き寄せて、壁に背をつける。