二人して赤面して、何も喋らないまま時間が過ぎた。


沈黙を破ったのは、島崎だった。


「だ、大丈夫ですよ!キス、我慢できますから!」


そう言って立ち上がり、スクールバックを肩にかける。


今まで見たなかで、一番緩んだ顔をしている。

すっごい嬉しそうだ。


「……嬉しかったです。抱き締めてもらえて」


お疲れ様でした!と叫んで、バタバタと家から出ていった。


「………頑張ろう」


頑張って、慣れよう。





もっと彼女に触ってみたい。


キス、してみたい。



そう言う欲求が一気に溢れだして、今別れたばかりなのに、彼女に会いたくなった。







明日はちゃんと部活行こう。













【夏休みの恋人たち/理×花ver.終わり】