しばらくして、探し始めるけど、なかなか見つからない。

だって、その辺の草とか木とかが多すぎて隠れる場所なんていくらでもある、自然にみんな小さい頃から慣れ親しんでるから、木にも登るし、草掻き分けて紛れ込むし…。川に潜ってる子までいたりする。


でも…。



きっと、ひろとはあそこだ…。




私は、迷わずひろとが置いていった自転車に乗って、ある家を目指した。

5分もしないで見つけた少し奥まったところにある、家の前に自転車をとめる。

田舎の中では、珍しい少し洋風な建物だ。
今日も、綺麗なピアノの音が私の耳をくすぐった。