炎天下の真夏日に

「明るく元気って言って下さいよ。哀川(あいかわ)先輩。」

「“明るく元気”も度を過ぎれば“五月蝿い”だ。
……で、今度は初々しい新入部員を率いて何の用だ?」


哀川先輩と呼ばれたその男子生徒が曲先輩から僕へと視線を移す。


「私の可愛い後輩にガン垂れないで下さいよ!」

「見てるだけだ。イチャモン付けるなら今すぐ出ていけ。」


もしかしてこの人が曲先輩の言う件の部長なのだろうか。
美術部部長って言っていたから大人しそうなイメージを勝手に抱いていたのだが、イメージから百八十度反対の人物に驚きを隠せない。
美術部と言うより運動部の方が似合ってる気さえする。


「あの…、哀川先輩が、部長なんですか…?」


確認の為に一度聞いてみる。
もし間違ったいたら失礼だからだ。
突き刺さる視線が緩む。次にやって来たのは笑い声だった。


「何にも知らずに来たのか!これは傑作だな!!
新聞部が聞いて呆れるぜ!」

「あちゃ〜…馨くんには言ってなかったっけ…。」

「聞いてないですよ…。」