炎天下の真夏日に




棟の最上階。つまり三階の角に当たる教室が美術部の部室らしい。
窓が磨りガラスで仲が良く見えないが、絵が描かれてるであろう画用紙や広用紙が吊り下げられている。
床や窓枠に絵の具が飛び散っているのを見ると、何だかそれっぽい感じがする。
教室の中からは何やら話し声が聞こえる。内容までは聞き取れない。


「さぁ!馨くん!!行きましょ!」

「わっ!せ、先輩!?ちょ!」


意気揚々と勢い良く教室の扉を開けた曲先輩。
教室内には果物のサンプルをデッサンしている部員が数人いた。全員筆のを動かす手を止め僕と曲先輩を凝視している。
突き刺さる視線に体が竦む。
教室の奥にいる目付きの悪い男子生徒が、製作途中であろう粘土から手を離し小さく舌打ちをした。
明らかに不機嫌さを醸し出している。


「相変わらずの五月蝿さだな…曲。」