『じゃお嬢ちゃん。そこにあるマッチ全部私に売ってくれないか?』

「え…?おじちゃん買ってくれるの?」

その時の女の子の可愛らしい笑顔はこの冷えきった心を暖かくするような笑顔だったよ…。

『あぁ…。売ってくれないかい?』

「うん!!おじちゃんありがとう!!」

『いやいや。お嬢ちゃんは毎日ここに居るのかい?』

そう私が聞くと「ううん。毎日じゃないよ…。お母さんが家に男の人を連れ込む日だけ私こうやってマッチ売ってるの。」

あぁ…なんて酷い親だと思ったよ…

こんな寒いのに…もしかしたらこの子誰かに連れ去られてしまうかもしれないしもしそんなことになったら人1倍騒ぐのはその親だとね…笑