─お前なんて助けるんじゃなかった!

なんで急にそんなこと言うの?

─来ないで!いやぁぁぁ!

私、貴方に何かした?何で叫ぶの?どうして私を拒絶す
るの?

─出てけ!お前と出会ったのが人生の汚点だ!

痛い。

やめて…。蹴らないで…殴らないで…!

やめて…痛い。痛いよ…。

─2度と目の前に現れるな!現れたら容赦しねぇ。

あぁ。扉が閉まっていく…。

何で私なの?どうして私だけこんな目に合わなきゃいけ

ないの?

あの子は笑ってたのに…

何であの子だけ庇うの?私は?

私とあの子何処が違うの?

何が私に足りなかったの?

誰か教えてよっ!

─お前の声なんて聞きたくない。耳障りだ。


─汚い声で俺達の名前を呼ぶな!!汚らわしい!!


─声を出すな。蹴られてぇのか?


そうか………この汚い声が駄目なのか。

耳障りなら、声を出さないようにしなきゃ…

蹴られないようにするためには

声を出しちゃ駄目なんだ…


この声が無ければ…………



この忌まわしい声を……



殺せ