彼らの姿はとても儚くて




「どんな顔だ」


「優しい笑顔の人です」



血の気の失せた、硬くなった手で、胸元の写真を取り出した。


血と涙ですっかりボロボロな写真を、老人にみせた。



「よく見せておくれ」


老人は写真をゆっくりとみると、顔を歪めた。


「お嬢さん、この人は、もう……

かえってこないじゃろう」



私は「嘘だ!」と大声をだした。


「そんなインチキ言わないで!

あなたに何がわかるのよ!!」


おじいさんは、とても悲しそうな顔をしていた。


「会いたかったのじゃな…?彼に。だが、彼は戦地で、もう…」


「デタラメ言わないで!!」

私は金切り声をあげた。目の前の老人をめちゃくちゃにしたくなった。



「そしてな、お嬢さん。あなたも。



もう、肉体は死んでいる」