朝陽さんはまだ笑ってるし、だって、私が社長婦人だなんて、あり得ない。


地球がひっくり返っても無理だ。


そんなに構えなくていいんだよ。


はなははなのままでいいんだと言われた。


うん、そうだね。


まだ、始まってもいないのに、あれこれ悩むのはおかしい。


このまま帰りたくないけど、そんな事は言えないし。


恋愛はどうやって進んでいくの。


はぁ。


「はな、今日は送るけど、今度は泊まるつもりでおいで。」


はい、喜んで。


はなはやっぱり子供だなと、言われて腹が立った。


「はなを大人にするのは俺だから。」


何となく意味が分かって、俯いた。


そのまま家まで送ってもらう。


中々さよならが出来ない。


「はな、また明日、お休み。」


「お休みなさい。」


背伸びして、朝陽さんにキスをした。


離れたくない。


だから、そのまま口にした。


「朝陽さんと離れたくない。」


「俺も。」


抱き合ってると目の前に両親がいた。


「そろそろ離れたら。」


ギャー!


何でいるなよ。


店の前だと目立つから家に入りなさいと言われる、朝陽さんもだ。


いつも優しいお父さんまで怖い顔をしてるし。


「毎日遅くまでつれ回して本当にすみません。はなさんとは結婚を前提とした真剣な交際をしています。」


結婚のことばに父さんが反応した。


それなら良いと。


母さんも何故か喜んでるし。


え、そうなの。


今日はうちに泊りなさい、母さんが張りきりだした。


え、え、え、え。


うちの両親って、こんなんだったけ。