それからも美土里さんの意地悪は続くし、亜紀さんの嫌がらせも半端なかった。


長女の奈緒美さんは私にあまり関わってこない。


今日は朝陽さんの帰りが遅いことを、村山さんから聞いてたから、食事は花枝さんたちと一緒に頂く事に。


なんか、私のだけ、おかずの数が少ないし。ご飯もお茶碗に半分しかない。


これじゃ足りないけど、まぁ我慢しよう。


学食でトンカツ定食を食べて置いて良かった。


夕食を減らされても何とか頑張れるし。


夕食を済ませて、食器洗いをしてると。


亜紀さんがニヤリと笑って近づいて来た。


その笑い顔が怖い。


「ねぇ、あんたは捨子だったんだって。朝陽さんは優しいから、捨子のあんたを嫁にしようとしたんだ。」


話がかなり矛盾してると思うけど。


「美土里と朝陽さんが恋人同士だったのは知ってる。」


え、その事が本当だったとしたら、美土里さんのあの態度も何となく分かる気はするけど。


朝陽さんから何も聞いてないし。


朝陽さんは嘘はつかない人だと思っていた。


それが本当なら、朝陽さんに真実を聞きたい。


二人が本当に付き合っていたのなら、私の存在が邪魔なのも分かる。


亜紀さんには教えてくれて、ありがとうと伝えた。


後は自分で朝陽さんに確かめてみるだけ。


それが真実だとしても、多分私の気持ちは変わらない。


変わらない自信があった。


朝陽さんが帰って来るのを待つしかない。


それにしても帰りが遅いなぁ。


23時を過ぎていた。