「まさか……まだ生きていられるとはな……」


爆撃を命令したと思われる人物を射殺した後、部屋に入ってきた兵士に撃たれた。しかし、少し動いたからかすっただけだった。

床を蹴って勢いをつける。そして、兵士の腹部を殴る。
兵士は倒れこみ、起き上がらなかった。

その後部屋を出ると残った兵士に撃たれ続けたが、練度も低く、また数も少なかったため大したことはなかった。

左腕をやられたが、他はかすり傷だ。もしかしたら帰れるかもしれない。

「班長、こんなところにいたんですか」

部下の一人が迎えに来たようだ。自分より長くこの隊に所属しているが、ひ弱でしたっぱから抜け出すことができないのだ。

「ちょっと用事があってな。さあ、帰ろう」

血のように赤い夕焼けを眺めながら歩く。

もうすぐ夕飯だ。

隊長が死んでも、自分たちは生きているから夕飯を食べるのだ。