基地周辺で小競り合いがあった。それくらいのことは前にもあり、終息していたので今回も長くは続かないと思っていた。

しかし、そう油断させた奴らは爆撃を仕掛けてきた。爆撃によって基地の発電施設が使用不能、通信機器は大破させられた。
そのときちょうど、隊長が作戦の結果を報告していた。

見張りは対空火器で爆撃機を攻撃したが、通信室は爆撃によって、原型を留めていない状態になった。
隊長は録音しか出来なくなった機械に、最後の言葉を残した。


今までありがとう。信頼してくれて嬉しかった。


悔しかった。
もっと早く警戒していればよかった。小競り合いが起きた時点で、攻撃できなくしていればよかった。

隊長は、自分たちの慢心のせいで死んだ。


しかし、このまま簡単に壊滅するほどこの部隊は非力ではない!

基地を爆撃した奴らに一矢報いてやる。戦えるのは私だけだ。一人で行くしかない。

一人で行けば死ぬだろう。だが、隊長亡き今第二次攻撃でどの道死ぬ。

「貴様だけが生きるなど許されない。道連れにしてやる!」