いつまでも弟だと思うなよ。




「違うの…!真田くんは関係ないっ!」



とっさに口走った直後、真田くんの浮かべた切なげな表情に、あ、と思う。




「"関係ない"は傷付くなぁ」



そう苦笑してはいるが、その反応はどことなく今朝のチカと重なった。




…私、傷付けてばっか。






「ごめん…」


俯いてそう呟けば、頭にポンと優しい重みが乗った。



「ウーソ。冗談だって」


優しい言葉まで降ってくる。





その言葉につられて顔を上げようとすれば、次はワシャワシャと頭を撫でられた。





「ちょ…っ、やめっ」

「ハハッ。辛気くさいこと言った宮野に罰ゲーム!」


そんな真田くんの楽しそうな声が聞こえたけど、本人はどんな顔しているんだろう。




結局顔も上げられず、私はされるがまま。