「可奈子ちゃーん!お迎えだよー」

「あ、はーい!」



クラスの子から名前を呼ばれる。


お迎えというのは、もちろんチカちゃんのこと。




「お待たせチカちゃん!」

「ん。帰ろ」

「はーいっ」



朝が弱いのにここ1週間早起きをしているせいか、眠そうなチカちゃん。


それなのに私と一緒に学校に行くためにと頑張って早起きする姿に、愛おしさがこみ上げる。




「チカちゃんとのこれはいつまで続くんだろうね」


クスクス笑う私に、チカちゃんは「ずっと」と呟いた。




「うーん。それは厳しいと思うなぁ〜」

「は。ナメんなよ」

「あははッ。まぁ頑張れ、弟よ!」

「…だから弟じゃねぇっつの」



ケタケタ笑う私と不貞腐れてるチカちゃん。




そんなチカちゃんを見ながら、私も少しでもこの状態が長く続けばいいと思っていた。