「ち、チカ?」
「なんだよ、人をお化けみたいに」
見上げれば、呆れ顔で私を見下ろすチカの姿。
頭の重みの正体はどうやら、チカの手だったらしい。
さっきまで、金城さんの横にいたはずなのに。
それなのにこうして近くに来てくれたことに、喜びを感じずにはいられなかった。
「あぁ、真田センパイ。あっちで1年が分からないことあるって言ってましたよ?」
「…容赦ねーのな」
「何のことですかね?」
クスッと不敵な笑みを浮かべるチカに、ため息を吐く真田くん。
それから真田くんは、1年生の座ってる席へと言ってしまった。
「何、仲良くしてんの?」
そして降って来たチカの声。
何となくそれが不機嫌な気がして、慌てて首を横に振った。



