「あ、チカも分かんないことあったら言ってね?できるだけフォローするから!」

「そりゃどーも」



可奈の優しさからの言葉なのは分かるのに、どこか悔しい想いが残ってしまう。






たった2つの年の差を、俺は埋められているのだろうか。




縮めようと必死になって、可奈も少しは俺を意識してくれるようにはなったけど。



けど、それでも、ふとした時にその距離は縮まらないんじゃないかと思ってしまう時があるんだ。






─────ギュ、


「…へっ?チカ!?」




俺は、そっと可奈の左手に自分の右手を重ねた。





「ちょっとだけ。な?」



言い聞かせるようにそう言えば、可奈は顔を赤くして頷いてみせる。





あーもう、可愛いな。




もう俺のこの行動に線を引けなくなってる彼女に、笑みが零れた。