「じゃ、次回からはそういうことで!分からないことあったら私も真田くんもフォローするから」
「はい、分かりました」
遠目で可奈が2年にそう話してるのが聞こえる。
普段はアホなくせに、こういうのを見ると可奈も3年生だなと実感せざるを得なかった。
「お待たせ、チカ」
「ん」
話が終わったのか、俺の元に駆け寄ってくる可奈。
その場の全員がチラチラとこちらを見ていたが、そんなことは気にせずに玄関へ向かった。
「いやー、まさかチカも実行委員だったとはね〜」
「よく気付かなかったよな。流石」
「…なんかバカにしてる?」
「さぁ?」
クスクスと笑いながら並んで歩く帰り道。
今はこんなにも近いのに、さっきの会議では距離を感じてしまった。



